退職交渉で引き止められたときの最適な対応は?
2025/10/18
投稿者:武藤翼
―“感情”ではなく“目的”で動く、プロフェッショナルな判断基準。
こんにちは!不動産専門の転職支援サービス「キャリすぐ」を運営するAXIDEA編集部です。
退職の意思を伝えたあと、上司からこう言われた経験はありませんか?
「もう少し考え直してみないか?」
「待遇を改善するから残ってほしい」
「今やめられるとチームが困る」
特に不動産業界のように人材流動性が高く、担当制で動く仕事では、退職交渉時の“引き止め”は非常に多いのが現実です。
この記事では、引き止められたときに感情的にならず、冷静に判断・対応する方法をお伝えします。
LINEで相談なぜ企業は“引き止め”を行うのか?
この記事を書いている編集担当は、大手自動車会社からの転職経験があり、複数回に渡って「引き止め」のための面談を経験しています。
企業が引き止めを行う理由は、個人への評価というより「業務の継続性」や「人材流出コスト」の問題です。
つまり、あなたを“必要としている”のではなく、「今辞められると困る」という事情が本音かもしれません。
この背景を理解すると、“感情的な罪悪感”に流されず、冷静に判断できるようになります。
よくある「引き止めトーク」とその心理
- 「次の職場が合わなかったら戻ってきてもいい」
→ 離職を先延ばしさせるための“心理的クッション”。 - 「給料を上げるから考え直して」
→ 目先の条件改善で留まらせようとするパターン。 - 「今は忙しい時期だから時期をずらして」
→ 結果的に半年、1年と引き延ばされるケースも多い。
どれも悪意ではありませんが、あなたのキャリア成長よりも“会社都合”が優先された言葉です。
対応の基本は「感謝+決意」
引き止められたときは、感情的に反論するのではなく、感謝を伝えた上で、意思を明確にすることが最も効果的です。
以下のテンプレートを参考にしてください。
「お心遣い本当にありがとうございます。この決断は今後のキャリアを考えた上でのものですので、予定通り退職の準備を進めさせていただきます。」
このように伝えることで、礼儀を保ちながらもブレない姿勢を示せます。
条件改善を提示されたときの判断基準
「給料を上げる」「ポジションを変える」と言われた場合、すぐに受け入れるのは危険です。
判断基準は次の3点です。
- それが“構造的に”改善されるものか?
→ 一時的な優遇ではなく、評価制度そのものが変わるかを確認。 - 自分の成長課題が解決するか?
→ 年収だけでなく、スキル・裁量・キャリアパスも含めて考える。 - なぜ今、提示されたのか?
→ “辞めると言ったから上げる”なら、根本的には変わっていない可能性が高い。
これらの質問にYESと答えられない場合は、一時的な引き止めに応じず、転職を優先する方が長期的には得策です。
また、厚労省のデータによると転職した方の約65%が同様の年収または、年収アップを果たしています。
感情的な罪悪感を軽くする考え方
退職を決意したときに、多くの人が抱くのが「申し訳なさ」です。
しかし、それは自然な感情であり、悪いことではありません。
ただし——
「今の職場への恩」と「自分の将来への責任」は別問題です。
あなたが新しい環境でスキルを磨くことは、結果的に業界全体への貢献にもつながります。
感謝は行動で示し、責任を持って引き継ぐ。
それが、最も誠実な“恩返し”です。
どうしても揺らぐときは「第三者」に相談する
感情が揺れるのは当然です。
そんな時こそ、冷静な第三者(キャリアアドバイザーなど)に相談するのがおすすめです。
エージェントを活用すれば、
・内定企業との日程調整
・現職の退職タイミング調整
・引き止め対応のアドバイス
を客観的にサポートしてもらえます。
関連記事:転職活動を上司や同僚にいつ伝えるべきか?
不動産業界における“引き止め”の傾向
不動産業界では「人手不足×個人担当制」が背景にあり、引き止めが強く出るケースが多いのが特徴です。
特に注意すべきは、口約束で条件改善を提示されるパターン。
「書面で保証がない場合は信頼しない」ことを鉄則にしましょう。
また、社内での担当変更や異動を提案されても、根本的な“成長機会の有無”で判断することが大切です。
関連記事:自身のキャリアにおいて『成功』とは何かを再定義する
まとめ:退職交渉は「誠実さ」と「一貫性」で乗り切る
退職交渉のゴールは、勝ち負けではなく信頼を残すことです。
- 感謝の言葉を添えて意思を明確に伝える
- 条件改善には冷静に「構造的か」を判断する
- 感情に流されず、キャリアの目的に立ち返る
この3点を意識すれば、どんな引き止めにも動じず、円満に次のステージへ進めます。
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