最終面接で「入社後にやりたいこと」をどう語るか?
2025/10/21
投稿者:武藤翼
―“志望動機の延長線”ではなく、“入社後の具体的行動”を語ること。
こんにちは!不動産専門の転職支援サービス「キャリすぐ」を運営するAXIDEA編集部です。
最終面接の定番質問の一つに、「入社後、どんなことをやりたいですか?」があります。
この質問は、単なる意欲確認ではありません。
企業側は、あなたが組織にどう貢献できるか、どれだけ現実的に理解しているかを見ています。
この記事では、不動産業界の転職面接でこの質問にどう答えるべきかを、“面接官の視点”と“候補者の戦略”の両方から整理して解説します。
LINEで相談なぜ企業は「入社後にやりたいこと」を聞くのか?
面接官がこの質問をする背景には、主に3つの目的があります。
- 入社後のミスマッチを防ぎたい
→ 求職者が描く「やりたいこと」が、実際の業務と合っているかを確認。 - 成長意欲と計画性を見たい
→ 短期的な目標と、長期的なキャリアプランをどの程度考えているか。 - 企業の方向性と一致しているか
→ 会社の事業戦略に貢献できる人かどうか。
つまり、「何をしたいか」よりも、どう会社に貢献できるかを語ることが大切です。
NGな回答例と、採用される回答の違い
NG例:「早く結果を出して、チームに貢献したいです」
一見前向きですが、「何をどうやって」が不明確。
抽象的すぎて、行動イメージが伝わりません。
良い例:「入社後1年目は、既存顧客のフォローと空室率改善を中心に成果を出したいです。
3年以内にPM全体のオペレーション改善にも関わり、効率化を提案できる立場を目指します。」
このように、
- 時間軸(1年・3年)
- 行動(何をするか)
- 貢献(どう会社にプラスになるか)
を具体的に語るのがポイントです。
不動産業界での回答例(職種別)
賃貸仲介職の場合
「まずは物件知識と地域特性を深め、オーナー様との信頼関係を築くことを最優先にします。2年目以降は、新規開拓チームの一員として“リピート率を上げる営業体制づくり”にも携わりたいです。」
短期の行動+中期の展望があり、現場理解も伝わりやすいです。
売買・投資営業職の場合
「入社後は、数字目標を追うだけでなく、顧客の投資意図を理解する力を磨きたいです。中長期的には、自社物件の仕入れや投資分析にも携わり、事業全体の利益に貢献できる人材を目指します。」
「即戦力」+「事業貢献」の両面がある回答といえます。
PM(プロパティマネジメント)職の場合
「1年目は、担当物件の稼働率と満足度を上げることに集中します。そのうえで、将来的には複数物件の収益管理を横断的に見る立場として、運用改善の仕組み化にも挑戦したいです。」
自身のキャリアプランを交えて、会社に貢献できる思いが伝えられる内容といえます。
回答を組み立てる3ステップ
Step 1:会社の方向性を把握する
企業の採用ページやIR情報(決算書・経営方針)などを確認し、「事業の拡大方向」や「新規分野の注力ポイント」を理解しましょう。
企業の目指す方向と同じベクトルで話せる人は採用されやすい傾向にあります。
Step 2:自分のスキルと結びつける
「これまでの経験×会社の課題」を交えて内容を検討しましょう。
例:「私の強みである内覧率向上の分析力を、貴社の空室対策に活かせると考えています。」
経験を転用して“入社後すぐ活躍できる”印象を与えられるでしょう。
Step 3:成長目標を添える
入社後の行動だけでなく、「成長の方向」も伝えましょう。
例:「まずは自分の担当業務を完璧にし、2年以内に後輩を育成できるリーダーを目指します。」
これは“会社とともに成長したい”という姿勢を伝えるうえで有効です。
面接官が好印象を抱く言い回し例
- 「〇〇の分野で貴社の強みを学びながら、自分のスキルを掛け合わせて貢献したい」
- 「現場で課題を吸収しつつ、将来的にはチーム全体の効率化にも取り組みたい」
- 「顧客視点を徹底して、長期的な信頼関係を築ける営業を目指したい」
キーワードは「学ぶ」「活かす」「貢献する」。この3語を自然に使うと、誠実で主体的な印象になります。
注意:理想論・独立志向の話は避ける
最終面接では、「この人は長く働いてくれるか?」を見ています。
そのため、以下のような発言は避けた方がよいでしょう。
「将来は独立して不動産会社を立ち上げたい」
「ゆくゆくは別業種にも挑戦したい」
「未経験ですが、やってみたいことが多くてまだ決まっていません」
採用側に“腰が落ち着かない印象”を与えます。
「まずは御社の中で専門性を深めたい」という軸でまとめるのが得策です。
まとめ:入社後の“行動イメージ”を語る人が、最終面接を突破する
本記事をまとめると以下の通りです。
- 最終面接では「何をしたいか」より「どう貢献できるか」を語る
- 時間軸(1年・3年)+行動+成果でストーリー化する
- 現実的で具体的なプランほど信頼感が高まる
1年後・3年後といった時間軸を意識し、行動と成果をストーリーとして語れる準備が大切です。
面接官は、夢物語よりも現実的で具体的な言動を求めています。
自分の強みを活かし、どのように会社へ価値を提供できるかを明確に伝えましょう。
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