企業が注力している事業領域(中古再生、AMなど)の将来性はどうか?
2025/10/23
投稿者:武藤翼
―「どの分野でキャリアを積むか」で、10年後の市場価値が変わる。
こんにちは!不動産専門の転職支援サービス「AXIDEA HR」を運営するAXIDEA編集部です。
不動産業界の企業はそれぞれ、得意とする事業領域を持っています。
「中古再生」「AM(アセットマネジメント)」「CRE」「デベロップメント」など、一見似ているようでいて、求められるスキルも将来性も大きく異なります。
転職を考える際、「どの分野でキャリアを積むか」=将来どんな市場価値を得るかといえます。
この記事では、不動産業界の主要領域ごとの“将来性とキャリア展望”を解説します。
LINEで相談不動産業界の事業領域は「ストック型」と「フロー型」に分かれる
まず押さえておきたいのは、不動産業界のビジネスモデルは大きく「ストック型」と「フロー型」に分類されるということ。
| 区分 | 代表的領域 | 特徴 |
|---|---|---|
| フロー型 | 売買仲介・用地仕入・ディベロッパー | 売上の変動が大きいが、高利益を狙える |
| ストック型 | PM(管理)・AM(運用)・中古再生・CRE | 継続収益が見込め、長期安定性が高い |
景気の波を受けにくく、持続的に価値を生み出す“ストック型”領域が、ここ数年で注目を集めています。
① 中古再生事業(リノベーション・リフォーム)
――「新築から再生へ」市場は拡大トレンド
少子高齢化・人口減少の中で、新築よりも既存ストックを活用する動きが強まっています。
国土交通省の調査「既存住宅市場の整備・活性化に向けて」によると、既存住宅の流通量は2013年から2023年の10年間で、30.8%から40.4%と増加しました。
リノベーション・リフォーム市場も年々拡大し、中古再生事業を主力にする企業の採用ニーズは高止まりしています。
将来性のポイント
- 新築着工数が減少する一方で、中古リフォーム需要が増加
- 省エネ・耐震リノベーションなど“付加価値型再生”が主流に
- 仕入〜設計〜販売まで一貫対応できる人材が求められる
キャリアの方向性
仕入営業からスタートし、リノベーション企画・再販・投資型商品開発へキャリアを広げるのがおすすめです。
関連記事:不動産業界特有のスキル(宅建士、PM、仕入れなど)をどう活かすか?
② AM(アセットマネジメント)
――不動産を“資産”として運用する専門職
アセットマネジメントは、投資家の資産を預かり、最大の収益を生む運用業務です。
ファンドや機関投資家からの需要が高く、近年では不動産ファンド・REIT市場の拡大に伴い、AM人材の転職価値も急上昇しています。
将来性のポイント
- ESG投資・インパクト投資の普及で新たな需要が拡大
- 投資運用業ライセンスを持つ企業への人材集中
- 金融・不動産双方の知識を兼ね備えた人材が不足
キャリアの方向性
PM(管理)や営業職からステップアップするケースが多く、AM・投資分析・ファンドマネージャーといった高専門職ルートが開けます。
金融資格(証券外務員・不動産証券化協会認定マスターなど)の取得も有効です。
③ CRE・法人不動産戦略支援
現在は、企業が保有資産を活かす時代へ移り変わっています。
CRE(Corporate Real Estate)とは、企業が持つ不動産を戦略的に活用する分野です。
オフィス再編・店舗統廃合・遊休地活用など、経営課題に直結するテーマです。
将来性のポイント
- DX・テレワーク化によりオフィス最適化需要が増加
- 企業の「資産効率化」ニーズに対応できる人材が不足
- 事業用仲介やPM経験者が重宝されやすい
キャリアの方向性
法人営業からステップアップし、コンサルティング型の提案職・CRE戦略担当・企業顧問職へ展開ができます。
経営層との折衝スキルを磨くチャンスが多い領域です。
④ 不動産テック・DX領域
不動産×テクノロジーの領域は、人口減少と比例して発達していくといわれています。
AI査定、VR内見、クラウド管理など、テクノロジーを取り入れた“不動産DX企業”が急増しており、将来性があります。
将来性のポイント
- SaaS型管理ツール・オンライン契約が業界標準化
- DX推進人材(営業×マーケ×データ分析)の需要が高い
- 若手でも活躍しやすく、キャリアチェンジが容易
キャリアの方向性
不動産営業・マーケティング経験を持つ人が、デジタル運用・CRM設計・新規事業開発へ移行するケースが増えています。
関連記事:キャリアの方向性と企業選びの“軸”をどう一致させるか?
将来性を見るうえでの3つの観点
① 市場規模(人口・供給・投資トレンド)
国の政策・統計(国交省、日銀、ESG関連)をチェックしましょう。
② 企業の“収益構造”
フロー型かストック型かを確認し、どちらに比重を置いているかで安定性が変わります。
③ スキル転用性
「他業種でも通用するスキル」に変換できるか。(例:AM→金融/中古再生→建築・企画)
上記の3点を意識するだけで、転職後の成長や年収が大きく変わります。
まとめ:10年後も市場価値を維持するには“選ぶ領域”が重要
本記事をまとめると以下のとおりです。
- 中古再生・AM・CREなどの“ストック型”領域は今後も成長が期待
- テクノロジーやESGなど、新潮流と掛け合わせる企業が強い
- 事業領域の理解が、将来のキャリアを左右する
AXIDEA HRでは、キャリア相談からあなたにぴったりの不動産求人をご紹介します。
最短1か月で入社可能なため、ぜひLINE登録からご相談ください。
LINEで相談
