年収の内訳(基本給、残業代、手当)を把握しているか?
2025/11/03
投稿者:武藤翼
―総額だけを見ていないか? 本当の手取りと評価軸を見極めよう。
こんにちは!不動産専門の転職支援サービス「Axi HR」を運営するAXIDEA編集部です。
求人票で「年収600万円」と書かれていても、実際に手取り額やボーナス構成を確認してみると「想定より少なかった」というケースは少なくありません。
特に不動産業界は、インセンティブ制度・固定残業・手当構成などの差が大きい業界です。
そのため、「総額」よりも「内訳」の理解が転職成功ポイントです。
LINEで相談1. 年収の見せ方には企業ごとのクセがある
不動産業界では、同じ「年収500万円」でも以下のような違いがあります。
| パターン | 内訳例 | 特徴 |
|---|---|---|
| A社:固定給型 | 基本給35万円 × 12ヶ月+賞与2回 | 安定型、昇給は等級制度に準拠 |
| B社:歩合重視型 | 基本給25万円+インセンティブ+賞与なし | 成果連動型、年収変動幅が大きい |
| C社:固定残業込み型 | 基本給25万円(45時間分含む)+手当 | 実残業が多いと手取りが下がる |
| D社:手当充実型 | 基本給28万円+資格・住宅・役職手当 | 固定的手当が多く安定感がある |
つまり、総支給額が同じでも、実際の手取り・リスク・評価基準が異なるケースがあります。
関連記事:提示年収以外に、インセンティブ制度やボーナスの透明性はどうか?
2. 内訳を確認すべき3つの理由
① 固定残業代がどこまで含まれているか
不動産業界の営業職では、固定残業代(みなし残業)が組み込まれているケースが多く見られます。
「45時間分含む」と明記されている場合、実残業が60時間を超えると超過分の未払いリスクが生じます。
面接時には、「固定残業代に含まれる時間数と、平均的な残業時間を教えてください」と確認しておくと安心です。
② 賞与の支給基準が曖昧になっていないか
「賞与年2回」と書かれていても、実際には業績連動型・査定連動型などさまざまです。
たとえば、以下のような内容です。
- 固定賞与:年2回、支給額が安定
- 業績連動賞与:会社業績により上下
- インセンティブ賞与:営業成果に応じた歩合
同じ賞与ありでも安定性がまったく違うため、支給条件を面接で具体的に確認しましょう。
③ 資格・住宅・役職などの手当が実際に支給されるか
求人票には「各種手当あり」と書かれていても、実際には宅建手当のみや管理職昇格後のみ適用というケースもあります。
特に宅建士資格を持つ方は、「宅建手当の金額」「登録後いつから支給か」を明確にしておくことが大切です。
関連記事:企業が重視する資格(宅建士など)の取得時期や活用実績をどうアピールするか?
3. 面接時に確認しても失礼にならない質問例
企業側も「待遇の確認を丁寧に行う候補者」を誠実だと評価します。
次のように質問すれば、自然に聞けます。
- 御社の年収モデルには、固定残業代や手当も含まれている認識でよろしいでしょうか?
- インセンティブや賞与の支給条件について、もう少し具体的にお伺いできますか?
- 宅建など資格手当がある場合、支給時期や金額は決まっていますか?
このように前向きに理解したいという姿勢で、尋ねるのがポイントです。
4. 総額だけでなくインセンティブなども把握しよう
不動産業界では、インセンティブや歩合の仕組みが、年収の大部分を占めることがあります。
そのため、求人票を見る際は以下のポイントをチェックしましょう。
| 項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 基本給 | 固定 or 評価変動型か |
| 残業代 | 固定残業含む/別途支給 |
| 賞与 | 固定/業績連動/個人評価連動 |
| 手当 | 資格・住宅・役職・家族など |
| 歩合制度 | 売上比率・上限・対象範囲 |
| 交通費 | 上限額・定期支給の有無 |
「年収◯万円」と記載されていても、固定収入が年収の何割を占めるのかを見極めることが重要です。
5. まとめ:金額よりも構造を理解する
本記事をまとめると以下のとおりです。
- 年収の総額だけでなく、「固定給」「残業代」「手当」の内訳を把握する
- 固定残業や歩合条件など、不動産業界特有の給与体系を理解する
- 面接時には前向きな姿勢で条件確認を行う
Axi HRでは、不動産業界各社の給与構造・手当制度・残業実態を分析し、求人票の見方や年収構成の読み解き方を個別にサポートしています。
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