専門性を極めるのか、マネジメント職に移行するのか、キャリアの軸を定める
2025/10/24
投稿者:武藤翼
―“プレイヤーとして極める”か、“チームを導く”か。あなたの次の選択。
こんにちは!不動産専門の転職支援サービス「AXIDEA HR」を運営するAXIDEA編集部です。
キャリアの中盤に差しかかると、多くの方が直面するのが、「このまま専門職としてスキルを磨くべきか、それともマネジメントに進むべきか」という問いがあります。
どちらも正解であり、どちらも覚悟が必要です。
この記事では、不動産業界でのキャリア選択を例に、自分に合った“キャリアの軸”を定める考え方を整理していきます。
LINEで相談専門性を極めるキャリアとは
専門職とは、「特定分野の知識とスキルで価値を提供する人」です。
不動産業界で言えば、以下のような職種が該当します。
- 不動産鑑定士・建築士・宅地建物取引士
- プロパティマネージャー(PM)
- アセットマネージャー(AM)
- 仕入れ・投資分析担当
- 開発企画・リーシングスペシャリスト
これらは市場価値を個人の技術で高めていく“職人型キャリア”といえます。
年齢に関係なく実力が評価されやすい一方で、成果と専門力の継続的な更新が求められます。
たとえばAM職なら、物件のNOI向上やEXIT戦略を通じて「数字で成果を示す」ことが重要です。
その積み重ねが、専門職としてのブランドを形成していきます。
また、AIや自動化が進む中で、「人間が介在する価値」をどう磨けるかが今後の分岐点となります。
関連記事:他の職種(例:賃貸から売買、仲介からデベ)に活かせる汎用スキルは何か?
マネジメント職に移行するキャリアとは
マネジメント職は“成果を出すチームを作る人”といえます。
プレイヤー時代のスキルよりも、「他者を動かし、成果を最大化する力」が求められます。
不動産業界では、次のようなマネジメントキャリアが一般的です。
- 営業マネージャー(複数チームの目標管理)
- 部署長(事業方針や組織設計)
- 本部長・支店長(収益責任・人材育成)
マネジメントの魅力は、組織を動かして、自分が育てた人材が成果を出すという喜びにあります。
ただし、現場での手応えが減り、間接的な評価に変わるため、「自分は数字で勝負したいタイプか、人を育てるタイプか」を明確にする必要があります。
キャリア軸を定める3つの質問
どちらに進むか迷ったときは、次の3つの問いを自分に投げかけてみてください。
① 自分が“最も達成感を感じる瞬間”はいつか?
- 取引が成立したとき → 専門職型のやりがい
- チームが成長したとき → マネジメント型のやりがい
② 周囲から「どんな役割」で頼られているか?
- 専門知識を求められる → スペシャリスト型
- 方針・判断を求められる → リーダー型
③ 5年後、どんなスキルを武器にしたいか?
- 「資格・技術」→ 市場価値で戦う専門職
- 「人材育成・経営理解」→ 組織で戦うマネジメント職
この3つを明確にすると、どちらの軸でキャリアを積むべきかが自然と見えてきます。
専門性×マネジメントを融合させる“ハイブリッド型”
実は、最近の不動産業界では、「専門職+マネジメント」両方を兼ねるハイブリッド型人材が増えています。
たとえば
- PMチームのマネージャーが、自ら大型物件の運営にも携わる
- AM責任者が投資判断だけでなく、メンバーの育成も行う
- デベロッパー企画部長が、自らプロジェクトを指揮
こうした人材は「現場を知る管理者」として企業から高く評価され、結果的に役職・年収の両立が実現しやすい傾向にあります。
つまり、専門性を手放す必要はなく、現場感のあるリーダーとして次のステージを描くことも可能です。
キャリアの軸を可視化するワーク
以下の2軸マトリクスを使って、自分の現在地を整理してみましょう。
| 項目 | 個人で成果を出す | チームで成果を出す |
|---|---|---|
| スキルを深めたい | 専門職(例:AM・PM・鑑定・開発) | ハイブリッド型(例:課長・リーダー職) |
| 組織を動かしたい | プレイングマネージャー | 管理職(例:部長・支店長) |
自分がどの象限にいるかを明確にすると、転職で何を軸に企業を選ぶべきかがクリアになります。
まとめ:キャリアの軸は「選ぶもの」ではなく「磨くもの」
本記事をまとめると以下のとおりです。
- 専門職は技術力と成果で市場価値を高める道
- マネジメント職は組織を通じて成果を生む道
- ハイブリッド型も選択肢として有効
どの方向を選ぶにしても、重要なのは“自分がどう成長したいか”を言葉で説明できることです。
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