役職とポジションにおける責任範囲を入社前に確認する方法3つのポイント
2025/11/04
投稿者:武藤翼
―肩書きよりも、どこまで決裁・行動できるかを確認する。
こんにちは!不動産専門の転職支援サービス「Axi HR」を運営するAXIDEA編集部です。
転職活動で提示される「マネージャー」「課長候補」「リーダー職」などの肩書きがあります。
実際に入社してみると、「決裁権がない」「メンバー育成も評価もできない」といった役職と責任のギャップが起こるケースがあります。
ミスマッチを避けるには、役職に伴う「裁量の範囲」「成果責任」「評価軸」を、事前に明確化しておくことが重要です。
LINEで相談1. 不動産業界での「役職」と「責任範囲」の一般的な構造
企業によって名称や階層構造は異なりますが、不動産会社では次のような役割区分が一般的です。
| ポジション | 主なミッション | 裁量範囲 | 評価基準の傾向 |
|---|---|---|---|
| メンバー/担当者 | 個人目標の達成 | 案件単位の判断 | 売上・契約数・対応品質 |
| 主任/リーダー | チームのKPI進捗管理 | 一部の業務調整 | 個人+チーム実績 |
| 課長/マネージャー | チーム成果・採用・育成 | 予算・配属権限の一部 | メンバー育成・組織貢献 |
| 部長クラス | 事業方針の立案・売上責任 | 予算策定・人事評価 | 事業収益・組織マネジメント |
つまり、「マネージャー」でも部下を持たないケースや、「リーダー職」でも採用評価を行う企業もあり、名称だけでは実態を判断できないのです。
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2. 面接時に確認すべき3つのポイント
① 意思決定の裁量範囲
質問例:「このポジションでは、どのレベルの意思決定まで行えますか?」
商談価格・条件交渉・仕入れ判断・広告費など、どこまで自分の判断で進められるかを把握する。
② 評価責任とチーム構成
質問例:「チーム構成や評価対象メンバー数を教えてください」
「プレイングマネージャー型」なのか、「マネジメント専任型」なのかを確認する。
③ 成果の定義
質問例:「このポジションでは成功をどのように評価されていますか?」
売上だけでなく、採用・育成・プロジェクト完遂など定性指標の有無を確認。
3. よくある「役職ミスマッチ」のパターン
| パターン | 想定とのギャップ | 対策 |
|---|---|---|
| 肩書き先行型 | マネージャーと記載があるが実際は営業担当 | 面接時に「部下数・権限・KPI」を具体的に聞く |
| 裁量限定型 | 決裁範囲が狭く実務依存 | 「どの範囲を自分で決められるか」を明確化 |
| 評価不明確型 | チーム成果と個人成果の線引きが曖昧 | 「何をもって評価されるか」を確認 |
| 責任偏重型 | 権限がないのに責任だけ重い | 業務分掌や上長の意思決定プロセスを聞く |
肩書きよりも、どんな判断を任されるポジションかという内容が重要といえます。
4. 役職の妥当性を見極めるためのチェックリスト
| チェック項目 | 確認すべき内容 |
|---|---|
| 業務分掌書・職務定義書の有無 | 職務内容が明文化されているか |
| 部下の人数・構成 | 自分がどの層をマネジメントするのか |
| KPI・数値目標の範囲 | 個人・チーム・事業単位のどれか |
| 権限の範囲 | 人事評価・採用・予算・契約締結など |
| 成果報告・評価頻度 | 月次・四半期・半期どのサイクルか |
これらを把握しておくことで、入社後に想定外の責任負担を防ぐことができます。
5. 妥当なポジションとは再現性のある成果を出せる環境
不動産業界では、「結果を出せば昇進」「数字がすべて」と言われがちですが、長期的なキャリア形成においては、ポジション=役割と裁量のバランスが重要です。
たとえば、以下の3つがあります。
- チームマネジメントを経験したい → 部下数と評価権限の有無を確認
- 仕入れや開発を担いたい → 予算・決裁ルールの範囲を明確に
- 経営層に近い立場で動きたい → 事業計画や収益責任を負う立場かどうか
このように、自分のキャリアゴールと照らし合わせて「ポジションの妥当性」を見極めましょう。
6. まとめ:肩書きよりも決められる範囲を見抜く
本記事をまとめると以下のとおりです。
- 役職名だけでは、責任・裁量・評価範囲を判断できない
- 面接時には「決裁範囲」「評価対象」「成果定義」を具体的に質問
- 自分のキャリアゴールに合う裁量と責任のバランスを優先する
Axi HRでは、不動産業界各社の役職別KPI構造・決裁権限・評価プロセスを分析し、
「肩書きだけの昇格」に陥らないためのキャリア設計をサポートしています。
本当のポジションの価値を見抜く力を、一緒に磨いていきましょう。
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