退職時の「顧客リスト持ち出し」トラブル|どこからが違法で、どこまでが個人の人脈か?
2025/12/10
「自分が開拓した顧客なのだから、転職先でも営業して良いはずだ」と軽く考えていませんか。
不動産業界の転職で最もトラブルになりやすいのが、顧客情報の持ち出しです。
一歩間違えれば、損害賠償請求や懲戒解雇の対象となり、キャリアを棒に振る可能性があります。
違法と合法の境界線を知り、安全に次のステージへ進みましょう。
LINEで相談「顧客リスト」は会社の資産である
まず大前提として、会社のデータベースや名刺管理システムにある顧客情報は、会社の「営業秘密」であり「資産」です。
これを無断で持ち出す行為は法律で禁じられています。
- 不正競争防止法違反: 転職先で利益を得る目的でリストを持ち出すと、刑事罰の対象になることもあります。
- 物理的持ち出し: 紙のリストのコピーはもちろん、個人USBへのデータ保存、私用メールへの転送もログから発覚します。
- 記憶もNG: メモを取らなくても、記憶に基づいて転職先から営業をかける行為も、量や質によっては違法とみなされる判例があります。
退職時に会社資産を持ち出すのは絶対にやめましょう。
個人の人脈との境界線
一方で、全てのつながりが断たれるわけではありません。
「個人の人脈」と認められる範囲もあります。
| 項目 | 違法リスク高(会社の資産) | 合法・グレー(個人の人脈) |
| 出会いの場 | 会社への問い合わせ、オープンルーム。 | プライベートな飲み会、同窓会。 |
| 連絡手段 | 会社のPC、携帯電話。 | 個人の携帯電話、SNS(LINE等)。 |
| 関係性 | 会社対顧客のドライな関係。 | 個人的に食事に行くような深い関係。 |
友人が「あなたから買いたい」と言ってくれる場合は問題ありませんが、会社の看板で集客した顧客に営業をかけるのはNGです。
誓約書と退職時のマナー
退職時には、多くの企業で「秘密保持誓約書」へのサインを求められます。
- 誓約書の確認: 「退職後も顧客情報を利用しない」「競業他社への情報提供をしない」といった条項が含まれています。サインした以上、法的効力を持ちます。
- 挨拶状の送付: 顧客への退職挨拶は、会社の上司の許可を得てから行いましょう。「次は〇〇社に行きます」と宣伝するのはマナー違反とされることが多いです。
- 引き継ぎ: 自分の顧客を後任にしっかり引き継ぐことが、立つ鳥跡を濁さずの鉄則です。
誠実な退職こそが、業界内でのあなたの評判を守ります。
トラブルになった場合のリスク
もし情報の持ち出しが発覚し、前の会社が「売上が落ちた」と証明できた場合、深刻な事態になります。
- 損害賠償請求: 数百万円〜数千万円の賠償を求められる可能性があります。
- 転職先への迷惑: 転職先の会社も巻き込んで訴訟になることがあり、最悪の場合、内定取り消しや解雇になります。
- 業界追放: 噂が広まり、狭い不動産業界で働けなくなるリスクがあります。
目先の売上のために、人生を棒に振るリスクを犯すべきではありません。
まとめ
顧客リストの持ち出しは、あなたのキャリアを破壊する危険な行為です。
「会社の資産」と「個人の人脈」を明確に区別し、クリーンな状態で転職しましょう。
前の会社のリストに頼らなくても、実力で勝負できる環境や、集客力の高い企業への転職を私たちがサポートします。
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