不動産社員のためのリーガル・リテラシー|トラブルから身を守る法律知識
2025/12/09
「知らなかったで済まされるのか」「もし訴えられたらどうしよう」と不安に思うことはありませんか。
不動産取引は法律の塊であり、一つのミスが損害賠償や行政処分につながるリスクがあります。
会社だけでなく、あなた自身を守るために必要な最低限の法律知識(リーガルリテラシー)を解説します。
正しい知識を身につけ、プロとして長く活躍しましょう。
LINEで相談「重説(重要事項説明)」のミスは命取り
宅建業法において最も重要なのが重要事項説明です。ここでの説明不足や記載ミスは、最大のリスクとなります。
- 告知義務違反: 事故物件であることや、近隣の嫌悪施設について隠したり、伝え忘れたりすること。
- 調査不足: 浸水想定区域や、建築制限について誤った情報を伝えること。
- リスク: 契約解除や損害賠償請求だけでなく、宅建士としての業務停止処分を受ける可能性があります。
「多分大丈夫だろう」という憶測は捨て、必ず公的資料に基づいて説明する癖をつけましょう。
広告規制と「おとり広告」の罠
集客のために行う広告にも、厳しい「景品表示法」のルールがあります。
| 違反例 | 内容 | リスク |
| おとり広告 | 既に成約済みの人気物件を、集客のために掲載し続けること。 | 業界団体からの厳重警告、ポータルサイトへの掲載停止処分。 |
| 優良誤認 | 「日本一」「最高級」「絶対」などの根拠のない用語を使うこと。 | 顧客からの信用失墜、行政処分。 |
| 徒歩分数 | 「信号待ち」を含めないのはOKだが、距離(80m=1分)を誤魔化すのはNG。 | クレームの元凶。 |
「売上のためなら多少の嘘はいい」という考えは、今の時代では通用しません。
ハラスメントと労働法の基礎知識
社内のトラブルから身を守るために、労働法の知識も必要です。
- パワハラ: 上司からの指導の範囲を超えた暴言や強要。「お前には価値がない」などの人格否定は録音すれば証拠になります。
- 残業代: 「営業手当に残業代が含まれている」場合でも、規定時間を超えれば追加支給が必要です。
- 歩合給: 契約していた歩合率が一方的に下げられるなどの不利益変更は、合意がなければ無効です。
おかしいと思ったら、泣き寝入りせずに証拠を残すことが大切です。
顧客情報の持ち出しと秘密保持
退職時によくあるトラブルが「顧客リストの持ち出し」です。
- 不正競争防止法: 会社の顧客情報は「営業秘密」にあたります。転職先にリストを持ち込んで営業すると、前の会社から損害賠償請求されるリスクがあります。
- 個人の人脈: 友人や知人は個人の人脈ですが、会社の名刺交換で得た顧客は会社の資産です。
円満退社し、次のキャリアをスムーズに始めるためにも、情報の取り扱いには細心の注意を払いましょう。
まとめ
不動産業界で働く以上、宅建業法やコンプライアンスの知識は、自分を守るためにも重要となります。
売上だけでなく、法律を大切にする意識を持つことが、一流の不動産マンの条件です。
コンプライアンス体制がしっかりした、安心して働ける企業への転職をサポートします。
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